新宿保健医療班とは

新宿保健医療班の活動

訪問健康相談

毎月第2日曜日(1月は第3)16時過ぎより19時くらいまで、新宿で活動している団体のおにぎりパトロールとともに新宿界隈にいらっしゃる皆さんのもとへ訪問しています。毎回150~180人の方にお会いし、医療班ニュースと、医療班からの保健衛生プレゼントをお渡ししています。体調などの相談のある場合は、血圧測定、市販薬配布などを行い、必要時は、診察し、病院受診などのお手伝いをしています。参加者は、医師・歯科医師・看護師・保健師・薬剤師・鍼灸師・ソーシャルワーカー・その他です。
また、同日1014時には高田馬場事務所にて、東洋医学健康相談会を行っています。

深夜パトロール(夜回り)への同行

毎週日曜日、22時30分ごろから、新宿で活動している団体のメンバーが新宿西口周辺を夜回りしています。医療班からは月に1回程度同行し、夜遅くにしかお会いできない方を中心にお声掛けし、訪問健康相談と同様の対応を行っています。

諸般の組織・団体と連携した健康相談

新宿区周辺にての、生活困窮者などを含む方々を対象として行う活動と連携し、健康相談会の実施、健康講話の実施などを行っています。
連携している組織や団体は、新宿保健所、BigIssue基金、などです。

医薬品や衛生用品の提供

上記の活動における、医薬品や衛生用品の提供には、年間50万円ほどの資金が必要となっており、主に個人からの寄付金にて賄われています。
ご一緒にご協力いただける方がいらっしゃいましたら、ご連絡いただければありがたく存じます。

福祉行動(生活保護申請支援活動)

毎週月曜日に、新宿で活動している団体のメンバーが、新宿区福祉事務所での生活保護申請・医療機関受診などの手続きに同行し、福祉事務所相談員との面談にあたってのお手伝いをしています。
医療班では、年始の活動に同行しています。


「路上生活者」

 1990年代半ばから、失業などの理由で住む場所を失い、多くの人々が路上・公園・河川敷などでの生活を強いられるようになりました。行政や民間団体による支援策により、野宿状態から抜け出す人も増えてきましたが、平成241月の厚生労働省の調査(昼間の目視調査)では、全国で9,576人、東23区内で2,134人が野宿状態にあるとされています。なお、同調査で新宿区内の「路上生活者」は187人とされていますが、新宿で活動する団体による平成25年正月の調査では、新宿周辺に450名ほどを確認しています。炊き出しに並ぶ人たちを対象に行った年齢聞き取り調査では、最近は4割以上が60歳以上の高齢者となっています。
 いったん住所を失って「路上生活」になってしまうと、再び安定した住まいや仕事を手に入れるのは極めて難しいです。建築土木の日雇い仕事も、年齢制限の壁に阻まれて(路上生活者の平均年齢は55歳)、ほとんど仕事を確保できません。一方で生活に困って福祉事務所を訪れても、「働けるのなら自分で仕事を探しなさい」などと言われ、援助を受けられる人は少ないのが現状です

「路上生活者」の健康問題

 「路上生活者」は、劣悪な生活環境・栄養状態などの理由から、一般の人々と比べ疾病を持つ人が多いのですが、健康保険を持たない人がほとんどであり、経済的にも困窮しているため、医療機関で継続的に治療を続けることができません。
 そのため慢性疾患が重症化することが多く、高血圧や糖尿病性網膜症や潰瘍、肝硬変による腹水、心不全による浮腫や、吐血、全身衰弱、肺炎・結核などがしばしば見られます。野宿をしながらの通院では、症状の改善はなかなか見られません。

<参考> 下記は2014年3月までの体制です。

新宿医療班とは
新宿医療班は、新宿駅周辺などで「路上生活者」に対しての、共同炊事パトロール、労働相談などといった日常的な支援活動を、当事者、支援者が合同で行っている団体の活動の一端として、医療相談会や医療パトロールを行い、「路上生活」を強いられている方々の命と健康を守るために活動しています。年末年始には、24時間体制で医療テントを設置し、医療相談を受け付けたり、緊急収容を行います。また、健康を得る権利を確保するため、医療機関や行政への交渉も行っています。
路上や公園という劣悪な環境で生活し、食事や睡眠も満足にとれない状況で、体調を崩さないわけがありません。そのような状態で亡くなる方々は、新宿区だけで毎年数十人にものぼっています。

医療相談           
 毎月第2日曜日(1月は第38月は夏祭りの日)に炊き出しの脇で相談を受け付けています。内容は血圧測定、市販薬配布と、医療相談です。医師・歯科医師・看護師・保健師・薬剤師・鍼灸師・ソーシャルワーカー・その他ボランティアらが参加します。炊き出しにいらっしゃる方々に対して17時頃より行っており、毎回おおよそ150人が相談にみえ、うち10-20人に血圧測定を、100人以上に市販薬の提供を、そして約10人に医療相談を行います。また、同日1014時には高田馬場事務所にて、東洋医学健康相談会を行っています。
 医療機関での治療が必要と思われる方には、紹介状をお渡しし、翌日福祉事務所を通じての受診につなぎます。重症で緊急性のある方には救急搬送を要請し、スタッフが病院まで付き添います。場所は、新宿中央公園水のひろば(雨天時は都庁第一庁舎わきの橋の下)です。

パトロール(夜回り)
 毎週日曜日のパトロールでは「路上生活者」一人ひとりを訪問し、声をかけながら健康を確認したり、チラシを配布して福祉や医療に関する情報提供を行ったりしています。必要に応じ、市販の風邪薬や湿布、バンドエイドなどをお渡ししています。集合は、毎週日曜日1930分までに、中央公園水のひろば(雨天時は都庁第一庁舎わきの橋の下)です。18時から同じ場所で行われる炊き出しと合わせてご参加ください。

福祉行動(生活保護申請支援活動)
毎週月曜日には、新宿区福祉事務所での生活保護申請・医療機関受診などの手続きに同行して、福祉事務所相談員との面談にあたり、お手伝いをしたり、医療機関受診結果などを確認したりします。時間は朝9時からで、集合は新宿区役所第2分庁舎1階福祉事務所です。

※ 2020年5月18日より、新宿保健医療班(通称:新宿医療班)と名称変更しました